2010年11月20日土曜日

ピートとパパの会話(その116 里山暮らしの憂鬱)


ピー  「最近、政治の話をしないね」
パパ 「馬鹿馬鹿しいからね~。ま、そのうちやるよん」
    「今日は、里山の話だ」
ピー  「お~、昔懐かしい里山物語か」
パパ 「それが、猿害の話なのじゃよ」
ピー  「猿害? 猿蟹合戦かい?」
パパ 「ちゃう、猿が山から下りてきて農作物を食い荒らす話だ」
    「定年退職して里山暮らしを夢見ている人は、再考した
    方がエエ」
ピー  「何のことかわーらんが、食い荒らしはかなわんなぁ」
パパ 「里山近くにある田畑は、猿害で今や壊滅状態だ」
    「皆さん猿の進入を電気柵で防御しているが、広大な面積の
    田畑や、逆に狭いところも収穫量対防御コストの関係で
    大変らしい」
ピー  「ほと、定年組の家庭菜園なんかも猿害に遭うんだね」
パパ 「そ、分け隔てなくね」
ピー  「ほう、それでパパは、里山暮らしに否定的なのか~」
パパ 「じゃけん、猿害で菜園を諦めた人も出てきた」
    「里山近辺での農的生活なんて、夢物語になりつつある」
    「家庭菜園や果樹を育てなければ問題ないと思うがね」
ピー  「折角夢を描いて里山暮らしを始めたのに、猿のために
    ワヤクチャなんやねぇ」
パパ 「葉物や根菜類、ジャガイモにサツマイモ、球根までも
    掘って食べ漁る。実に卑しい」「それも喰い散らかしだ」
ピー  「お行儀の悪いお隣の国のようだ」
パパ 「最近、ブルーベリーも目を付けられ、収穫量が随分と
    減った」「それも木に乗って食い漁るから、枝が折れ
    ちまうんだなぁ」
ピー  「すると、柿とかの果樹類も駄目だね」
パパ 「里山は諦めた方がエエ。住むなら猿が来ない町か、山
    から離れた平野部だね。そこでなら家庭菜園も楽しめる」
ピー  「追っ払う方法は無いの?」
パパ 「爆竹やパチンコで追っ払っても、また来るとか」
ピー  「猿が馴れるんだな~」
    「で~、今日の事態に至った原因は?」
パパ 「諸説あるんだが、よく解らないというのが実態だ」
    「自然破壊や木の実の減少だと言われているが、最も自然
    破壊が激しかった60~70年代でも、今日ほど猿害は酷く
    なかった」
ピー  「ほ~ん。木の実の減少は?」
パパ 「山の食糧事情が悪化する現象は、自然のサイクルとして
    過去にも繰返されているが、猿害に結び付くような問題も
    なかった」
ピー  「結局原因が不明なのかぁ」
パパ 「少し考察すると、先ず猿害が起こり始めたのが、約10年位
    前からだ」
ピー  「すると、それ以前の状況にまで遡って考えねば、今日に
    至った原因が解らないということかぁ」
パパ 「では、凶暴で有名な大津E群という猿の集団を見てみよう」
    「この集団には、平成9年まで地元の観光業者や社寺によって、
    餌付けが行われていた」
ピー  「またどうして餌付けなんか?」
パパ 「観光目的だ」
ピー  「それが猿害に?」
パパ 「当初猿は、観光客等が与える餌に集まっていたんだよ」
    「それがだ、観光客から餌を貰えないと、催促して悪さをする
    ようになった」「人間を怖がらなくなったんだよ」
ピー  「猿は厚かましいな! おいら達はお座りして待っているのに」
パパ 「更に、観光客を引っ掻いたりして被害が出るようになったの
    じゃよ。それと、地元の畑が荒らされるようになってきた」
ピー  「そらあかん」
パパ 「んで、餌やりは、もう止めようということになったんじゃ」
    「ほと、餌が貰えない大津E群は、地元の農作物を益々食い
    漁るようになった」
ピー  「ふ~ん、それが原因なの?」
パパ 「ま、主たる原因かも知れない」「それに、猿の方も餌付けで
    人間に馴れちまって、我々の領域を侵すようになってきた」
ピー  「おいら達も人間に馴れちまっているけど、それは共生だ」
パパ 「問題なのは、観光目的で自然の命を売り物にしたことだなぁ」
ピー  「猿は、おいら達のように飼い慣らしが出来ない?」
パパ 「ま~ね、猿回しぐらいのものだなぁ」
ピー  「常にリードで繋いじょるのは、逃げるからか」
パパ 「猿は、人間との共生能力が犬よりも遥かに劣る」
ピー  「もしかして猿害は、自然保護が影響しているとか?」
パパ 「そういう考えもあるが、日本の自然保護運動はそんなに
    規模も大きくないし、全国の猿の生態を変えるほど影響を
    及ぼしているとは考え難い」「やはり餌付けが原因だろうね」
ピー  「そういう因果関係か~」「ところで、鹿や猪はどうなのさ」
パパ 「こちらの被害も甚大だ」「鹿や猪が増えたのは、ハンターの
    減少だという人もいる」
ピー  「そういやー昔、食料確保としての狩猟があったね」
    「おいら達も猟に駆り出された」
パパ 「そうそう、元々犬は仕事を持っていたし、放し飼いだった」
    「それが何時しか可愛いというだけのキュートレスポンスに
    変わり、ペットとして飼われるようになったのじゃよ」
ピー  「キュートレスポンスね~。何か違和感があるなぁ」
パパ 「んでじゃ、途中から放し飼いは危険だということになって、
    犬達はリードに繋がれる事になった次第なんじゃが~・・」
ピー  「おいら達が放し飼いの頃は、里でも動物による食害が少な
    かったんじゃないかい?」
パパ 「んだ。ピート達が猿や鹿を追い回していたから、田畑への
    被害も少なかったし、動物も山から下りて来なかった」
    「それに、田畑で働く人の数も多かったし、迂闊に出てくると
    人間に食われちまうからね。今は、その心配が殆どない」
ピー  「その頃は、数の自然淘汰も働いていたのだろうね~」
パパ 「反面、猿や他の動物が、人間の田畑から食料を得ると、
    食物の量から言って、その数が無制限に増えてくる」
    「その原因を作ったのが、人間の餌付けじゃよ」
ピー  「ほほ、マルサスの人口論だ」「で、増えた分だけ駆除する
    必要が出てきたのか。なんだか動物に責任を押付けてる
    感じがするなぁ」
パパ 「餌付けは、これはもう重機を使わない自然破壊だねぇ」
    「人間世界と動物世界のバランスが狂っちまう」
ピー  「そして、追われた猿や動物は、別の田畑に被害をもたら
    すんだね」
パパ 「そうだよん、例えば人間の作る食料の甘味を知った猿は、
    何処へ行っても田畑の食料を食い尽くす」
    「ほんで、対策としてモンキードッグを育てよう、となる」
ピー  「ほっほう、ここからが、おいら達の出番だな」
パパ 「じゃが、ポイントは放し飼いにある」
    「ラブの24時間警備保障だ。耐えられるかい?」
ピー  「なるほど、おいら達が出動したときは逃げて、引揚げれ
    ば出てくる訳だ。だから24時間の放し飼いが必要なのか」
パパ 「毛沢東の言う、人民戦争の原理じゃよ」
ピー  「なんじゃそれは?」
パパ 「じゃけんね、どうしても里山で家庭菜園をするなら、田畑
    を柵で囲って、犬を放し飼いにしておくんだ」
ピー  「夜もかい?」
パパ 「そう夜も。いわゆる外飼いだ。日本古来の犬の飼い方だよ」
    「それも、日本の野生動物に適した昔の赤犬のような犬種
    がエエ」「よく吠えるように改良された犬種ね」
ピー  「番犬かぁ。キュートレスポンスは何処へ行ったんじゃ?」
パパ 「そんな感情は無い。田畑を守るのが、赤犬達の役目だ」
    「その代わり食料は保証される」
ピー  「外飼いなら、おいらは里山近辺に住みたくないね」
パパ 「大体ピート達の犬相は、日本の里山に似合わないよ」
    「ピート達は西洋の顔付きだし、洋風の牧場とかが似合う」
ピー  「似合う似合わないの問題かね~?」
パパ 「ほんで、里山暮らしの大変さが解ったかい?」
ピー  「いつもながら講釈が多い」

2010年10月22日金曜日

ピートとパパの会話(その115 jazzの歴史観)


ピー  「最近、あまり会話をしないねぇ」
パパ 「毎日が忙しいかんね」
ピー  「一体何をやっちょるのよん?」
パパ 「50年前の送信機をレストアしちょる。鉄の塊だ」
    「回路図も何も無いから、一から調査して回路図を作って
    いるんだ」「当時のノウハウが解って面白いよ」
ピー  「ふ~ん、おいらはフードに興味が沸くけどね~」
パパ 「ま、朝からは、政治・文化・芸術の情報収集をし、思惟を
    巡らし結論を導き出す。そして、ちょっと音楽を聴く」
ピー  「どうでもいいことに忙しそうだね~。何の社会的影響もない」
パパ 「社会に影響を及ぼす事柄は、同じ量だけ問題も引き起こす」
    「だから、趣味の世界でいいんだよん」
ピー  「同じ量だけ? 何やら質量保存の法則みたいだねぇ」
パパ 「いやいや~、量子力学の不確定性原理によると、チト違う」
ピー  「なんのこっちゃ。フードの質量の方は頼むからね」
パパ 「慣性質量の方か、重力質量の方か?」
ピー  「どっちゃでもエエ。とにかく量の多い方がエエんじゃ!」
    「毎日そんなことばかり言っていて、よく疲れないね」
パパ 「社会的影響が無いから疲れない」
ピー  「何か無駄な時間を消費しているように思えるけど」
パパ 「ほうよ、無駄であっても24時間では足らない」
    「これは酔狂というもの」
ピー  「最近、jazzも聴いていないようだねぇ?」
パパ 「時々聴いちょるが、前ほどに興味が沸かない」
ピー  「そらまたどうしてかの~?」
パパ 「jazzが面白いのは、黒人の公民権運動が収束する時代
    までだ」「これは、bebopが勃興し、cooljazzに至るまで
    の期間と符合する。それが解ったからさ」
ピー  「それ以降は?」
パパ 「単なる儲け主義のエンターテイメントと化す」
    「だから魅力が感じられない。それに、時代背景にも乏しい」
ピー  「時代が変わってからのものは、面白くない?」
    「そういうことが諸々、音楽の中に潜んでいる?」
パパ 「そうだよん。jazzの発展形であるフュージョンやワールド
    ミュージックなんつーのは、世界が均一化された現在、
    何処でどのように作曲されたって、皆同じに聴こえる」
ピー  「でもさ、演奏者によって表現が違うじゃん。そこは?」
パパ 「かつてのbebopは、黒人の社会的解放要求を体現していた」
    「だから、あのように激しい感情を剥き出しにしたjazzの
    演奏スタイルが出来上がったんだ」
    「チャーリー・パーカーやガレスビーの'koko'のようにね」
ピー  「公民権運動の源流だね。でも、そんなに激しいんじゃ、
    腹が減るぞえ~」
パパ 「そこには、時代が変化していく何かが感じられた」
    「個人の演奏者がどうとかではなく、時代なんだ」
ピー  「jazzの歴史観かぁ。何か感傷的だなぁ」
パパ 「その中にあって、個人の演奏スタイルがどうとかの話に
    なるのさ」
ピー  「難しいものじゃの~。おいらはどうでもエエが」
パパ 「当時の演奏者達を、世の中を変化させる群像として見れば、
    実に面白い」
ピー  「ほう、それなりのスタイルが、演奏にも現れるんだねぇ」
    「革命的表現か?」
パパ 「そうじゃよん。大衆音楽としての当時のjazzは、そういう
    社会的要求を凝縮したものだった。そこが魅力なんじゃよ」
ピー  「う~ん、今の演奏者には、そういう精神的抑圧感がないのか
    ねん?」
パパ 「今は、誰の演奏も優等生的で、技巧のみを追いかけちょーる」
    「これは、作曲者や演奏者が、音楽で表現すべき社会的背景を
    感じられなくなったからだろうなぁ」
ピー  「つまり、世界や世の中が均一化された結果だということ?」
パパ 「んだ、特に芸術を生み出している先進国ではね」
ピー  「そんなものかねぇ?」
パパ 「だから現代のjazzは、bebop発祥の頃のような感情表現に
    乏しい」「喧しさではなく、自由への願望表現だ」
ピー  「岡本太郎の言った’芸術は爆発だ’論だね」
パパ 「ほうよ!」
ピー  「抑圧社会の芸術家は、口では言えなくても、音楽の中でなら
    言える表現方法をとっていた?」
パパ 「そう、じゃから後進的な社会主義国や独裁国家では、芸術を
    抑圧する」「そうしなければ、芸術が大衆運動と化し、社会が
    変化しちまうのさ」
ピー  「脆弱な社会体制なんだね~」
パパ 「そういう背景が根底にあればこそ、芸術が光ってくるのさ」
ピー  「な~にか、資本主義社会のプロレタリア文学臭い気がする~」
パパ 「かつてのベートーヴェンも、音楽で体制批判をしちょった」
    「芸術に必要なもの。それは、自由の表現だ」
ピー  「ほっほう、だからパパは、米国の公民権運動以降のjazzが、
    面白くなくなったと感じるんだね」
パパ 「ある程度の自由が保障されたからね~」
    「jazzのそういうことが解ってしまえば、興味も薄れるというもの」
    「何回か聴けば、こういうものかと」
ピー  「芸術も政治に支配されているということか?」
パパ 「それにワシの場合は、オーディオ趣味からjazzを聴くように
    なったけん、オーディオが一段落つけばjazzもそうなる」
ピー  「オーディオは、一段落したん?」
パパ 「そう、何をどうやっても、2階の天井まで吹き抜けでないと
    音が篭ってしまうから諦めた」
ピー  「音が綺麗に聴こえない?」
パパ 「いや、正しく聴こえないんだ」
ピー  「そんなものかね~。文化的過敏症ちゃう?」
パパ 「普通の部屋で装置を換えても、僅かな差しか感じない」
ピー  「その僅かの差が趣味なんだろう?」
パパ 「けど、吹き抜けの部屋で音楽を聴くと、文化が違うほどの
    衝撃を受けるよ」
ピー  「吹き抜けでないと、何をしても大差ないということか」
パパ 「そう、家を建て直す必要がある」
    「ま、家ではBGM的に音楽が聴ければいいということさ」
ピー  「おいらは、秋の虫が奏でる自然な音色の方が好きだな」 

2010年9月30日木曜日

ピートとパパの会話(その114  本質的国家観?)


           (前近代的な隣国?)
ピー  「尖閣諸島の件で、中共が何やら喧しいね」
パパ 「国際法も何もかも無視だね」「民間会社の社員を人質に取るし、
    もう無茶苦茶だ」
ピー  「世界は人質と見ているね。日本も弱腰のようだけど」
パパ 「日本は、外交の後ろ盾となる軍隊も核も無いからね」
ピー  「そんなものが必要なの?」
パパ 「そうだ。世界の外交を見れば分かる」「外交で要求を通して
    いるのは、 強力な軍隊を持ち、核武装をしている国だ」
ピー  「福島おばさんが何を言おうが、それが世界の実態なのかぁ」
パパ 「福島おばはんが、日本の法律を無視し、人質を取った中共を
    批判 しないのも不自然だ」「以前、福島おばさんと呼び変えたが、
    今回の件で再び福島おばはんと呼ぶことにしよう」
ピー  「マスコミは、検察がどうとか言っているけど?」
パパ 「検察は、政府の圧力に負けたのさ」「自ら司法の独立性を放棄
    したと 言える」「これは、明治の大津事件を参考に考えればよく
    分かる」
ピー  「パパが’その79’で話していたことだね」
パパ 「今回の件で日本は、いち早く世界を見方に付ける外交行動をとる
    べきだった」「経験不足のイラ管と仙谷イエスでは無理だが・・・」
    「何れにしろ中共という国は、法治国家ではないと世界に知らしめた
    事件だ」
ピー  「人質を取る、貿易を停止する、政府及び民間交流を停止する。
    だね」 「先進国では考えられないね」
パパ 「中でも人質を取ったのは、ジョンイル王国と本質が同じだという
    ことだ」 「だから、ジョンイル王国という世界最低の国家を擁護する
    のさ」
ピー  「ほう、そういう見方ができるのか」「確かに人質外交をする国は、
    社会 主義国と変な独裁国家だけだね」
パパ 「今回の一件は、中共にとって近年にないマイナスだ」
    「世界が、国際ルールを無視する中共を非民主国家だと改めて
    認識した」
ピー  「中共と距離を置き始める?」
パパ 「そうだ、特に東南アジア諸国はね」「同じ社会主義国のベトナム
    でさえ、 中共とは仲が悪い」「ま、そういう事を無視して中共に
    近付くのは、 先進国では経済利益目当てのおフランスぐらいだ
    ろうけど」
ピー  「どうして中共は、そんなに問題を起こすのかな~」
パパ 「それは、一党独裁で民主主義が機能しないからさ」
    「当然、三権分立や司法の独立も無い」「あるのは過激な権力闘争
    のみだ」
ピー  「過激な権力闘争?」
パパ 「元々社会主義国は、武力によって権力を奪取してきた。その名残
    だねぇ」 「権力中枢に、その手の過激な保守派が一杯いるんだ」
    「弱腰外交 だと、 そういう人々に権力を奪われ、自身の命も危うい」
    「大抵の社会主義国の状況がそうだ」
ピー  「ほんとうかな~」
パパ 「経済崩壊したトロイカ国では、今でも政敵の暗殺が行われている
    し、 中共でも紅衛兵や紅青の四人組とかあったじゃない。現在も
    その権力 闘争のやり方を引き継いでいると見た方がエエ」
ピー  「だから、何がなんでも強腰に出なくちゃならないのかぁ」
パパ 「社会主義国の宿命だな。世界と平和的に付き合えないんだ」
    「ロシアだって、頑固な保守派がいるから北方領土を返還できない」
ピー  「だけど中共は、今回の件に関して少し軟化してきたのでは?」
パパ 「甘く見るのは危険だ。それは、世界が中共の拡張主義に危険を
    感じ始めたからさ。今回の日本を通して実体験的にね」
ピー  「だからマズイと思って軟化してきたのかぁ」
パパ 「それに、米国が尖閣諸島も安保条約の範囲だと言ったからね」
    「つまり、中共は米国の圧力によって譲歩したんだ」
ピー  「な~るほど、力の外交だね~。日本だけでは解決できないんだ」
パパ 「ここに、米国の軍隊と核に頼らざるを得ない現実があるのだよん」
ピー  「でもさ、鳩やんが’私なら中共の要人と談判できる’と言ったよ~」
パパ 「中共の本質を知らないからさ」「伝書鳩は世の中の迷惑だ。日本が
    アホ扱いされる」
ピー  「さて、これからどうするのさ」
パパ 「人質の件は、世界が見ているから何れ解放しなければならない」
    「時間が掛かるのは、国内保守派との駆け引きのためだよ」
ピー  「3人解放で、残る一人はどうなるんだろう?」「4人同時解放だと、
    記者会見で中共批判を始めるから、との見方もあるよ」
パパ 「その見方は間違いだ。批判は全てが終ってからでも可能だ」
    「一人残したのは、日本の出方を見極めるためさ」
    「それに、4人とも中共に経済権益がある民間会社の社員だ。中共を
    批判するようなことはしないし、政府も止める」
ピー  「つまり、領土問題に対する人質か?」
    「だとすれば、人質として拘束するだけ中共が不利になるねぇ」
パパ 「ま、経済もこれ以上停滞させれば、その分中共に跳ね返ってくるよ」
ピー  「その跳ね返りとは?」
パパ 「投資するならインドやベトナムの方が安全だということになる」
ピー  「おいらもそう思うね」
パパ 「それに、日本への原料輸出を止めることは、中共の経済にも影響が
    出てくる。日本からの製品輸入が出来ないということだよん」
    「何なら対抗措置として、日本からの技術輸出を止めればいい」
ピー  「なるほど~、経済は世界と密接に連関し合っているのかぁ~」
パパ 「日本がWTOに提訴すれば、中共は致命的なダメージを受けるよ」
    「何時までも横暴極まる領土拡張主義では、世界から孤立するだけ
    だと悟るべきだよ。今回の事件は、それを物語っている」
ピー  「現実に、中共依存の経済リスクを回避する動きが出てきたね~」
パパ 「これは、日本だけの動きに留まらないよ。結局、中共が損をする
    ことになる」
ピー  「経済大国を目指すなら、それに相応しい政治体制が必要だという
    訳か」「経済界は、どう思っているんだろう?」
パパ 「尖閣より経済が大事だと思っているね」「本田宗一郎の’国よりも
    自分の会社が大事だ’と言った言葉が、それを物語っている」
ピー  「ヘ~ん?」
パパ 「しかし有事の際、米国があてになるかどうかだ」
    「ベトナムやイラクに派兵した韓国と異なり、何もしない日本に対して
    米国人が血を流すかねぇ」
ピー  「韓国が、ジョンイル王国から魚雷攻撃を受けた際、米国は航空母艦
    を 出してきたね」
パパ 「米国の権益が侵されない限り、領土問題で米国は動かないと見て
    いい」
ピー  「う~ん、やはり相手基地をも攻撃可能な強力な軍隊が必要なの
    かなぁ」
パパ 「悲しいかな、それが現実だわな」「幕末に、坂本龍馬が外国の侵略
    から 日本を守ろうとしたのも、その方法だ」
ピー  「世界はちっとも変わっとらんちゅーことか」

2010年9月28日火曜日

ピートとパパの会話(その113 秋への移ろい)



パパ 「キンチョーの夏が過ぎさ去り、急に芸術の秋になり
    よったばい」
ピー  「途中に季節の移ろいがないよね」
パパ 「最近の季節感は、時勢を繁栄しちょっとばいね」
    「ばってん寒暖計の表示も、暑い・普通・寒いで事足りる」
ピー  「季節も何やらディジタル的になってきたんだ」
パパ 「今年の夏は、たくさん蚊に刺された」
ピー  「蚊に刺される・咬まれる・喰われる。いろいろあるね」
パパ 「蚊に咬まれると歯の跡がつく。喰われるとどうなるか?」
ピー  「はて?」
パパ 「腹が立つから、せめて季節感を感じる音楽でも聴こう」
ピー  「パパのことだからぁ~、Autumn Leavesだな」
パパ 「そうじゃ、この曲はJAZZにアレンジされたものが多い」
    「でもなぁ、秋にJAZZではチト雰囲気が出ない・・・」
ピー  「ん? どうして」
パパ 「コード進行によるリズム感が先行するんだな~」
    「だから、やっぱり喧しいし~」
ピー  「リズム中心では、冬に向かって静かに移ろいでいく秋の
    季節感を醸し出せないんだね~」
パパ 「やはりJAZZは、黒人の開放感を体現するんだ」 
    「では最初に耳慣らしをしよう。先ずこれからね」
    「サービスよろしくスコアが映るよん」
http://www.youtube.com/watch?v=HoDJl3vcpgo&feature=related



    「次はエディ・ヒギンズ・トリオの枯葉。展開部でプレイ・
    バッハ風になるというか、何かのエチュードみたいだ」
http://www.youtube.com/watch?v=Le9Ts7JZx5I

ピー  「パパの言う展開部とは、アドリブの部分だね」
パパ 「JAZZがもっともJAZZらしさを表現できる部分だよん」
ピー  「で、プレイ・バッハって?」
パパ 「ジャック・ルーシェという人が、バッハをJAZZ風に弾くんだ」
    「シンバルを強調してシャーンシャーンとやるのが特徴だ。
    それに よって音に清涼感を出している」
    「ちょっと聴いてみよう。G線上のアリアだよ」
http://www.youtube.com/watch?v=1h6zpPagumM

    「んじゃ、キース・ジャレットの枯葉といこう。季節感無し」
    「JAZZは、ビー・バップになってからスウィング感が下に
    潜ったというか~・・・・・勢いだけが強くなった」 
http://www.youtube.com/watch?v=io1o1Hwpo8Y

    「次はヒロポン中毒のビル・エバンスの枯葉だ」
http://www.youtube.com/watch?v=mRhVI7cpcS4&feature=related

    「ここでナット・キング・コールを聴いてみよう」
http://www.youtube.com/watch?v=9IDUxk9sSXI&feature=related

ピー  「少し秋の雰囲気が出てきたねぇ」
パパ 「んじゃ、Cool Jazzの大御所、マイルスの枯葉を聴こう」
http://www.youtube.com/watch?v=PPHtQn1t1n4&feature=related

ピー  「都会のセンスが窺えるね~。パパがJazz編その3その4
    で言っていたことだな~」
パパ 「枯葉は、1946年のフランス映画’夜の門’でイヴ・モンタン
    が歌い、シャンソン歌手ジュリエット・グレゴによって 世界に広めら
    れたんだ。では二人の歌を聴こう」 
イヴ・モンタン
http://www.youtube.com/watch?v=6r3JM2JZK84&feature=related
ジュリエット・グレゴ
http://www.youtube.com/watch?v=NPvvMabnWxo

ピー  「ほう、フランス語ならではの雰囲気だねぇ。モンマルトルの
    秋だ」「これは愛の追想のようだから、晩秋に聴く曲だねぇ」
パパ 「解ってくれはりましたか。英語じゃ~シャンソンの情緒を
    出し難いのさ」「では、物静かにシャンソンを一曲」
http://www.youtube.com/watch?v=fNBO0pYyKKI&feature=related

ピー  「おお、フランス語とシャンソンとアコーディオンかぁ」
パパ 「が、英語でないとアカン曲もある。それをフランス語で
    歌うとこうなる・・・これじゃ↓」
http://www.youtube.com/watch?v=NBk7dv_OuSU

ピー  「有名なWhat'D I Sayだね。発音が字余りになってる」
パパ 「そう、こういうロック調なのは、おフランス語では無理
    だね~。何やらもたついちょる」
ピー  「はは、面白いことを見つけるんだな~」
パパ 「言語と歌唱の関係は面白いじゃろう」
    「お次は洗練されたケニー・ドリューの枯葉だよん」
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=FWWN6_y1wok

ピー  「ヨーロッパ的でアメリカのような泥臭さがないね」
パパ 「ケニー・ドリューは黒人じゃが、ヨーロッパに渡って
    感性が洗練された反面、泥臭いリズム感が乏しくなった」
    「次は、最もJAZZ的で泥臭い枯葉。」
http://www.youtube.com/watch?v=-YVILPFZ0eU&feature=related

ピー  「枯葉がアメリカへ渡ると季節感が無くなるんだね~」
パパ 「これは、ブンチャブンチャとリズムを刻む小太鼓屋のおっさんが
    問題なのさ」 「太鼓とシンバルじゃ~、枯葉の持つ感傷的な
    芸術表現 ができない」
ピー  「小太鼓屋って、ドラムのことだろう?」 
パパ 「じゃが、弦楽器を入れると少しニュアンスが違ってくる」
http://www.youtube.com/watch?v=45ZqPzY70X0

ピー  「ヴァイオリンに哀愁が漂っているね~。ジプシー風だ」
パパ 「ほんじゃ最後にバロックとロマン派を聴いて、本日の秋を
    終わろう。特にロマン派は、JAZZとは感情表現がまるで
    異なる。非常に流麗で情緒的な感性を感じるね~」
    「反面バロックは、形式的な表現を重んじているのが分かる」

ヴィヴァルディ 四季/秋
http://www.youtube.com/watch?v=PCwIZUQzO64&feature=related

リスト 愛の夢第3番
http://www.youtube.com/watch?v=7OfHoXJh9wg&feature=related

2010年9月14日火曜日

ピートとパパの会話(その112 小沢が解る?⑳)


(鳩やんの応援にも関わらず、ジャンプに失敗した小沢どん。 スキーに
へばり付いているのはチルドレン達)

パパ 「イラ菅の仮免政権続投が決まったよん」
ピー  「小沢どんは、選挙に強いんじゃなかったの?」
パパ 「フフフ、お金を使えない選挙には弱いんじゃよ」
ピー  「お~、そういうことか。確かにお金で買収できる選挙
    じゃなかったもんねぇ」
    「またしても小沢どんは、権力奪取に失敗したんだ」
パパ 「今回の政局で一番貧乏くじを引いたのが、鳩やんだ」
    「あの伝書鳩の言うことには、もう誰も反応しなくなるぞ」
ピー  「ほん? 貧乏くじは、小沢どんじゃないの?」
パパ 「小沢どんもそうだが、鳩やんの前後左右支離滅裂な言動
    では、もう誰からも相手にされない」
ピー  「政治屋としては致命傷だね」「6月に言ったとおり、引退
    しなくちゃね」
    「さあ、党人事はどうなるんだろ?」
パパ 「小沢どんが党首選を仕掛けなきゃ、政治の混乱は無かった」
    「それに勝ったんだから、人事も現在のまま続投すればエエ
    んじゃないのかな~。なんの遠慮もいらない」
ピー  「でもさ、小沢どんもかなりの票数を集めたんだよ」
パパ 「実は、イラ菅は人がいいから、その点が心配なんだ」
    「手を緩めることなく、小沢どんを政治と金の問題で追い込ん
    でいかなくては」「それが大多数の国民の意思でもあるし、
    民主の自浄でもある」
ピー  「ノーサイドで挙党体制を組むんじゃないの?」
パパ 「挙党体制? 元々ひとつの政党なんだよん。基本的に挙党
    体制の筈だよ」「イラ菅政権に協力することなく、党を二分
    してまで挙党体制を潰しに掛かったのは、小沢どんと鳩やん
    じゃないか~」
    「今後も、このような人々と挙党体制が組めるのか知らん?」
ピー  「でもさ、法案とかいろいろあって協力のお願いも必要では?」
パパ 「そこが可笑しいのじゃよ。協力をお願いしたいから、人事面で
    優遇するの? 玉の輿幹事長とか~? みすぼらしい」
    「それこそ小沢どんの思う壺だ」「党首選に勝った意味がない」
ピー  「そうかな~?」
パパ 「小沢どんに近い人を幹事長に持ってくれば、大多数の国民から
    見放される。それで民主全体がお仕舞いだ」
ピー  「難しいのう。マキャベリの権謀術数だ」
パパ 「それに、小沢どんは一兵卒になって協力すると、自ら言った
    じゃないか」「嫌になれば、自分から党を出て行くよ」
ピー  「鳩やんは?」
パパ 「この人もいらん! 混乱の元凶だ」
ピー  「えらい言われ方だねぇ」
パパ 「今回の党首選で、汚い政治は国民に支持されないということが、
    一年生議員にもよく理解できた筈だ」
ピー  「そうだね。でも女三四郎も理解したかな~?」
パパ 「この人には、社会科の試験を受けて貰わねば」
    「普通の世の中のことが、な~んも解っちょらん」
ピー  「なんじゃそれは?」
パパ 「で、ここで間髪をいれずに、直ちにチルドレンの取り込み
    を実行することだ」「そうして党内の支持を増やしていき、
    小沢どんの勢力を切り崩していくという寸法だ」
ピー  「う~ん、チルドレンは身の振り方を考えるだろうねぇ」
    「次回選挙も心配だし」
パパ 「問題山積、解決能力に乏しいイラ菅政権でも、クリーンという
    イメージで政治を行えば、国民も何とか支持するということが、
    今回の選挙でチルドレンにも解った筈だ」
ピー  「まるでOJTみたいだね」
パパ 「これからイラ菅がやらねばならないことは、一日も早く経済を
    浮揚さすことだね」「マクロ経済政策の真価が問われる」
    「イラ菅のアキレス腱は、このマクロ経済政策なんだから」
ピー  「しかし、小沢どんの取巻きからの嫌がらせが心配だ。野党もね」
パパ 「クリーン政治を行うことに反対なら、党を出て行ってもらうか、
    衆参同時解散を行って、国民に真を問えばいい」「必ず勝利で
    きるよ」
ピー  「解散かぁ、また政治の混乱だ」
パパ 「それと、政策集団を自負する他党議員と手を結ぶことだね」
    「そうやって味方を増やしていくのさ」
ピー  「アジェンダ渡辺とか?」
パパ 「彼は日和見臭いな~。ま、あん人とは何らかの妥協も必要だね」
    「自民の幹事長に就任した石原Jrも面白そうだ」
ピー  「パパは、イラ菅びいき?」
パパ 「ちゃう、小沢どんとイラ菅では、どちらが民主的かという論理
    だけだ。もっといい政党があれば、そちらを応援するね」
ピー  「小沢どんが言っていた政治主導は?」
パパ 「小沢どんの政治主導は、自分に金と権力を集中さすため、官僚
    機構が持っている民主的機能を排除することにすぎない」
    「そこを理解しないと、小沢どんは解らない」
ピー  「ふ~ん、内閣法制局の国会答弁禁止とかだね」
パパ 「政治主導とは、官僚に方針を示すことだ」「それをどうやって
    達成するかを官僚に委ねればいい。彼らはプロ集団なんだから」
ピー  「さて、日本はどうなるのか・・・。とにかくご飯にしよう」

2010年9月13日月曜日

ピートとパパの会話(その111 小沢が解る?⑲)


(この程度の国民には、この程度の政治でいい? とは誰が言ったか?)

ピー  「最近、世の中が騒がしくない?」
パパ 「イラ菅と小沢どんだろ。暑いのに二人とも大変だね~」
ピー  「一体全体どないなっとるんよ?」
パパ 「小沢どんが、イラ菅に権力を'ヨコセ'と言ったんだが断られた」
    「それが事の発端だ」
ピー  「なんだ、単なる権力争いじゃんか~」
パパ 「そうだよ~ん。二人がやっちょる基本的な政策論争なんて言う
    のは、党内で話し合う事柄じゃよ」
    「それに、政策が実情に合わないなら、国民に説明して修正変更
    する柔軟性も必要だ。国家財政の問題とかね」
ピー  「ほと、党内で結論を出して、それを国会で与野党が協議するん
    だね」
パパ 「常識ではね。じゃが、それを出汁にして、党内を二分してまで
    権力闘争をやっちょる。仕掛けたのは、小沢どんだ」
ピー  「よっぽど権力が欲しいんだな~」
    「あからさまに出てきたもんねぇ」
パパ 「しかも、鳩やんが混乱の元を作ったんだから~」
    「鳩やんが、小沢どんの支持表明をしなければ、よちよち歩き
    でもイラ菅政権が継続し、国会で与野党の議論が進んだの
    じゃが~。ったく」「この鳩は、国民と世界の迷惑だよ~」
ピー  「論争を聞いていると、イラ菅与党と小沢どん野党の対決だね」
    「で、どうなん?」
パパ 「イラ菅は、内政・外交・経済に不慣れだ。仮免だな」
    「小沢どんの方は、正にバラ撒きで権力を手に入れようとして
    いるだけだ。その先を全く言わない、というか考えも無い」
ピー  「ほんとう?」
パパ 「小沢どんにあるのは、バラ撒きで数を集めることだけだね」
    「彼の政策は、数集めの政策に過ぎない。だから財政を無視する
    のさ」「結論的には、権力欲だけの世界にいる」
ピー  「でも、小沢どんは、国民の生活のためにって言ってるよ」
パパ 「はは、それは全くの詭弁だ。全ては自分のためだねぇ」
    「小沢どんは、鳩やんと一緒に国政を無茶苦茶にして表舞台
    から引っ込んだじゃないか」「どう考えても’バラ撒き政策’と
    ’政治と金’では上手くいく筈ないじゃんか」
ピー  「そういうことか」
パパ 「それと、何故3ヶ月足らずで党首選に立候補したかだ」
    「これは、参院選の結果をうま~く今回に結び付けたんだな~」
ピー  「ほほう」
    「参院選前から狙っていたんだな~、小沢どんは~」 
パパ 「これは、小沢どんが自ら作り出した千載一遇の好機なんだ」
ピー  「流石だな~。イラ菅にはできないことだ」
パパ 「だから~、小沢どんと鳩やんの失政を、参院選の結果責任に
    せよ、と言っていたのにぃ。イラ菅は人が良すぎる」
ピー  「結局、小沢どんのバラ撒きは、票集めのためだけか。国家観
    を感じないね」
    「ほと、バラ撒きちゅーのは、俗っぽく言えば贈収賄の世界?」
パパ 「ま、小沢どんがやっちょることは、民主主義の制度が確立
    されていない後進国のやり方・・・と思えないこともない?」
ピー  「利益誘導型だね。日本の古い政治体質だ」
パパ 「それは、小沢どんが幹事長をしていた頃のやり方を見れば、
    誰でも分かることなんだがなぁ・・・。」
ピー  「金と権力の集中?」
    「でもさ、小沢どん支持者も沢山いるじゃない」
パパ 「魚心あれば水心、そういう人達が彼を取巻いているのさ」
ピー  「う~ん、もし小沢どんが党首になれば、次の選挙で大敗しない
    ように、財政無視で更なるバラ撒きをしそうだな~」
パパ 「むか~し、この程度の国民には、この程度の政治でいいと
    言った政治屋がいたなぁ。ほほ」
ピー  「民主以外に、しっかり国政を担当できる政党はないのかなぁ」
パパ 「次の選挙に期待しよう」
    「さて、民主の議員達は、党名が示すとおり、民主的な党首を
    選ぶことができるのかな?・・・ふふふ」

2010年9月5日日曜日

ピートとパパの会話(その110 小沢が解る?⑱)



ピー  「最近、政治の話をしないね」
パパ 「余りに馬鹿馬鹿しいからさ」
ピー  「そうかな~? パパは今の政局をどう見ているの?」
パパ 「そうね~、鳩やんが一番悪い!」
ピー  「ん?、どうしてさ?」
パパ 「あの伝書鳩はんが、訳のわからん小沢どん支持を
    言い出したから、今の見苦しい政局になった」
    「小沢どんは、鳩やんに支持を表明させ、イラ菅に人事面
    での譲歩を迫ったんだろうが・・・」
ピー  「それが失敗したから立候補せざるを得なくなった?」
パパ 「そう、小沢どんは失敗したんだ」 
ピー  「立候補しなければどうなったの?」
パパ 「イラ菅政権は持続するし、当然党を割って出るしかない」
ピー  「またしても新党結成だねぇ」「残された民主はどうなる
    んだろ?」
パパ 「世論の支持がある限り大丈夫だ」「離党した小沢どんや
    野党がごちゃごちゃ言い出せば、解散総選挙に打って
    出ればエエだけだよ」
ピー  「小泉やんの郵政選挙のようにだね」「勝算はあるの?」
パパ 「当然選挙に勝てる。小沢どんが居ない民主だからね」
    「今回の党首選でも、そこを突けばいいんだよん」
    「小沢どんに、党首選に出るなら解散すると、一発カマ
    せば民主から出て行ったろうに・・・」 
ピー  「でも、それが言えないイラ菅は、勝負師じゃないんだ」
    「むしろ弱気なんじゃない?」
パパ 「とにかく沖縄といい、内政・外交といい、鳩やんの意味
    不明な言動で日本を無茶苦茶にしちまった。それと小沢
    どんの政治と金」
ピー  「んだんだ」
パパ 「それが原因で参院選に負けたと、小沢どんと鳩やんに突っ
    込めばいいんだけどね~」
ピー  「政治主導はどうなの? 小沢どんがしきりにガナっている」
パパ 「はは、政治主導を失敗したのは小沢どんだ」「それを厚か
    ましくも、イラ菅のせいにしちょるんだ」
    「例えば、狂牛病の対策が後手に回ったのは、政治主導の
    失敗だ」「因みに当時大臣だった赤松っちは、小沢どん派
    だよん」
ピー  「でもさ、小沢どんは政府にノータッチだったと言ってる」
パパ 「フフ、鳩やんのオペレーション=小沢どんのオペレーショ
    ンだってことを、よもや忘れちゃ~いないだろうね~」
ピー  「お~、そういうことか」「で、今後の政局の推移は?」
パパ 「イラ菅陣営は、ワシが言っていた’107, 108'を実行しなけ
    れば勝てないなぁ」
ピー  「小沢どんは、社会保障を前面に出してきているよん」
パパ 「対抗して、それに乗っちゃ駄目だね」「相手はばら撒きの
    プロだ。財源が無くても、如何にもあるように説明する」
    「イラ菅は正直だから、それが言えない」
ピー  「う~ん、そういうハッタリをカマせられないのが、イラ菅
    の弱みだねぇ」「誠実な市民運動家の宿命かなぁ」
パパ 「とにかくクリーン政治を前面に押出し、徹底的に小沢どん
    の政治と金を攻め立てることだね」
ピー  「それが効果的?」
パパ 「目的は、新人議員に何が正義かを教え、それが次回選挙の
    当落に繋がると啓蒙すること。及び世論を見方につけるこ
    とだね」「そうして票を集める」
ピー  「そんなに上手くいくかなぁ」
パパ 「個別の政策論争に巻き込まれたら駄目だね~」「バラ撒き
    に負けちゃうよ」
ピー  「だけどぉ、実際はもっと泥臭いんじゃないかな~」
    「どぶ板とか実弾とか毒饅頭とか身辺調査だとかさ」
パパ 「政治だから、そういうことも有り得るね」
ピー  「小沢どんが勝てばどうなるの?」
パパ 「イラ菅グループを徹底的に排除するだろうね」
    「ノーサイドというのは嘘だ」「現にイラ菅も、政権から
    小沢どんグループを排除してるじゃんか」
ピー  「して、小沢どんの方法は?」
パパ 「金と人事で締め上げる。それで次回選挙に勝てなくする」
    「他党の政策グループと連立を組み、多数でもってイラ菅達
    の意見を排除し、党からの追い出しを仕掛ける」
    「法律を自分に都合よく修正する。等々」
ピー  「イラ菅が勝てば?」
パパ 「何の実権も無くなった小沢どんは、新党を結成し、他党の
    政策グループと連立を組むというか、寄せ集めを図って
    出直す」「但し、お金の目処がつけばだ」
ピー  「その時、鳩やんは?」
パパ 「小沢どんが強引に引っ張る。鳩やんのお金と数が目的さ」
ピー  「ほ~ん、結局、小沢どんの目的は権力か~。だから数が
    必要なんだね。政策の実効性も不鮮明だし」
パパ 「小沢どんが実権を握ると、非民主的国家になっていく」
    「今までに小沢どんがやったこと。内閣法制局の国会答弁
    禁止、議員立法の阻止、指揮権発動の脅し、検察審査会の
    制度批判」「何れも小沢どんに都合が悪いことばかりだ」
ピー  「ふ~む、パパが’78' で言っていたことだね~」
    「それと、小沢どんへのお金・権力・人事権の集中だね」
パパ 「今回の党首選の本質は、民主的な党首を選ぶか否かと
    いうことにある」「当初のマニフェストをどうするかは、
    民意を踏まえて国会で討議すべき事項だよ」
ピー  「だから国会での与野党のように、党首選で政策論争を
    するのはおかしいという訳だね~」
パパ 「小沢どんは、民主主義を前面に出すと勝てないから、
    バラ撒きで勝負をしようとしているのさ」
ピー  「小沢どんが勝てば独裁になる?」
パパ 「そう、そして、その先にあるものが国民には分からない」
    「このような人に、日本の国政を任せていいのか知らん?」
ピー  「でもさ、小沢どんは豪腕だというじゃない」
パパ 「ほほほ、本当に豪腕なら、自民党から出て行かないし、
    とっくに政権を担当して首相になっているよ」
    「リーダーじゃなく、単にボスとして振舞っているだけさ」