2012年3月9日金曜日

ピートとパパの会話(その138 "Jazz Cafe")


パパ 「今日は、先日話していたジャズやポップスの取って置きの
    聴き方を話そう」
ピー  「Jazz Cafeの話かい?」
パパ 「いやいや、昼間にコーヒーを飲みながら聴くジャズや
    ポップスね」「そういうものは、ノスタルジックなものが
    エエという話だよん」
ピー  「ほっほう、音楽を聴くムード環境のことかな?」
パパ 「先日、1954年製のCollins Radio Companyの軍用受信機2台を
    メンテナンスしていたんだ」
ピー  「米国製なの?」
パパ 「そう、メンテナンスを終えて短波を受信したところ、
    突然グレンミラーのムーンライトセレナーデが聴こえてきた」

http://www.youtube.com/watch?v=n92ATE3IgIs&feature=related


(右の縦に2台並んでいる黒い軍用ラジオがCollins Radio Company製)

    「曲は1939年作だが、1954年製のラジオに良く似合う」
    「この時聴いたグレンミラーは、最高じゃった」
ピー  「スウィングじゃんか。この時の演奏が上手かった?」
パパ 「ちゃう。1954年製の米国ラジオで、それも米国のスタンダード
    ジャズが聴こえてきたからさ。アジア人と言えども、何故か
    郷愁を感じるんだなぁ」
ピー  「それはだねぇ、学習臨界期における進駐軍文化の影響だな」
パパ 「あ、そうかも知れないな」
ピー  「しかし、ラジオの音だろう? ステレオの方が良い音で
    聴けるんじゃないの?」
パパ 「そこが音楽を聴く雰囲気,環境,ノスタルジックというものさ」
    「なんたって、米国が一番強かった時代のラジオで、米国ムード
    溢れるスウィングを聴くんだからさ~」
    「音の良し悪しじゃないのさ」
ピー  「マリリン・モンローなんかもイケそうだね」

http://www.youtube.com/watch?v=eL3nVwSPKWo

パパ 「1954年の'帰らざる河' かぁ。ラジオと同じ歳だ」
    「一度このラジオで聴いてみたいものだねぇ」
ピー  「なら、この曲は?」

http://www.youtube.com/watch?v=gAIIKuSI2Z0&feature=related

パパ 「1957年のドリス・ディか~。ちょっと気取った感じだな~」
    「このラジオで聴く場合、こちらの曲の方が郷愁を醸し出すよ」

http://www.youtube.com/watch?v=_Ek3eCbfqp0&feature=fvwrel

    「ペギー・リーのブラック・コーヒーもいい」

http://www.youtube.com/watch?v=XqIeKYRLhno&feature=fvwrel

パパ 「でも、そろそろ限界だな」
ピー  「限界?」
パパ 「60年代に入ると、このラジオでは時代の雰囲気を出せない」
ピー  「ふ~ん、いよいよ60年代に入るの?」
パパ 「そこで、60年代の装置でALTEC SOUNDを聴こうという寸法だ」
パパ 「では、最初にサラ・ボーンで行こう」

http://www.youtube.com/watch?v=KahAPQ9sl6g&feature=related


         (Altec Sound: 604E+288-16+1005B)

ピー  「ラバース・コンチェルトだね」
    「原曲は、バッハのメヌエットだろ?」
パパ 「そう。では、原曲をチェンバロで聴いてみよう」

http://www.youtube.com/watch?v=KqSAGwa49MM

   「大体この装置では、主に60年代の曲を聴くんだけど、
    ビーバップを始め、50~60年代のポップスもこの装置で
    聴いている」「これは、1961年の Please Mr. Postman」

http://www.youtube.com/watch?v=425GpjTSlS4&feature=related

ピー  「ステレオが置いてある部屋の雰囲気がジャズっぽいね」
パパ 「60年代を醸し出したのさ」
    「んで、新しいPlease Mr. Postmanは、これ」

http://www.youtube.com/watch?v=dKtEWdYWHZQ&feature=related

ピー  「は~ん、音楽の持つ雰囲気が、装置と合わなくなったね~」
パパ 「ライブ環境から曲の雰囲気まで、現代風になっちょる」
    「だから、ここでステレオの雰囲気も変えるのさ」
    「下の写真は、スピーカーが一つしか写っていないが、
    ちゃんと二つあるから心配しなくていい」


  (カーペンターズ Now And Then. アンプはマッキントッシュ275)

    「アンプは、マッキントッシュの真空管」
    「では、この装置の雰囲気に合う曲を聴いてみよう」
    「カーペンターズのメドレーで、Fun Fun Funから聴こう」

http://www.youtube.com/watch?v=xePdSw_emhc&feature=related

ピー  「録音がコロっと変わって、Hi-Fiになったのかな」
パパ 「そうだよん。実際のところは、60年代の装置で聴く方が
    大迫力だ」「しかし、曲がイカツイ雰囲気に合わない」
ピー  「すると、聴きたい曲に合わせて部屋の雰囲気も変えねば
    ならないね~」
パパ 「そう、それが最高の聴き方なのさ」

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