2010年6月21日月曜日
ピートとパパの会話(その104 ハウンド・ドッグ)
ピー 「上の写真は、山小屋で撮ったものだね~」
「ハンティングスタイルじゃんか」
パパ 「ピートの祖先はハウンド・ドッグだからね~、こちらもその格好を
してみたのさ」
ピー 「手に持っているのは何?」
パパ 「スプリングフィールド製のM-14アサルトライフルだ」「7.62mmの
NATO弾を使用する。スコープを覗けば十字の照準が見えるんだ」
「この写真は、おっ母が嫌いらしいから、ブログ初公開だよん」
ピー 「そんなことより早く森へ行こう」
パパ 「ピートは、森や山が好きだねぇ」
ピー 「狼だった頃の血が騒ぐんだ。それに、誰も居なければノーリードで
歩けるからね~。その自由さがいい」
パパ 「イギリスの公園は、何処でもノーリードで歩けるらしいねぇ」
ピー 「モンゴルの大草原もノーリードOKだよん」
「昔の日本もそうだったらしいね。今はドッグランだけだが・・」
パパ 「熊や鹿や猪やライオンもノーリードなんだが~、文句が出ん?」
「鰐やコモドドラゴンのような危険動物もノーリードだね~」
ピー 「ははは、それは、お互い生息領域が違うからだよん」
「野生動物が、人間の生息領域に侵入すると排除されるじゃんか」
パパ 「あぁ、そういう事か」
ピー 「おいら達は、厄介な人間社会と共存しているからして、人々に恐怖
を与えないようリードが必要なのさ」
パパ 「う~ん、共存というより、人間の都合で引き込んでいるんだなぁ」
「だからピート達も、人間社会の秩序を求められる」
ピー 「ほう、おいら達も人間の律令制というか、法典に支配されるんだ」
「しっかし、隋や唐の時代じゃないんだからねぇ。かなわんのう」
パパ 「ピートは、いくらでも自由な外界へ逃走できるのに、どうしてそう
しないんだ?」
ピー 「人間にパラサイトしている方が、安全を確保し易いんだ。食料もね」
「しかしだね~、根本的には、人間がおいら達の社会化を許さず、
バラバラな状態に置いているのさ。分かる?」
「これが人間社会なら、反乱や革命が起きる」
パパ 「ほほう」
「外でピート達犬同士が出会うと、お互いを確かめ合っているね」
「どうしてお互いが犬だと判別できるの?」
ピー 「変なことを聞くね。それがDNAというもの」
「でなければ種の保存ができない。自然は、実にうまくできている」
パパ 「それと、ピート達は、人間の考えている事を極自然に推理できる
ようだけど」
ピー 「そりゃ~、人間とは同じ哺乳類同士だからね。意思疎通がし易い」
「爬虫類なんか、何を考えているのか見当もつかないよ」
パパ 「そうか、哺乳類以外とは、危険かそうでないか程度の関わりかぁ」
「ま、両生類の亀さんなんかも、さっぱり理解でけんわな」
ピー 「森はまだかいな?」
パパ 「森林浴かい?」
ピー 「森は、木々が発するフィトンチッドで満たされているから健康的だし、
気持ちも落着くんだって」
パパ 「健康に良いかも知れないが、気持ちはどうかな~」
ピー 「気持ち悪いのかい?」
パパ 「いや、気持ちは民族によって異なる」
「例えば、砂漠の民ベドウィンは、砂漠に居ると気持ちが落着くと
言うし、モンゴル人は大草原のゲルで生活すると気持ちが落着く
と言う」
ピー 「そうか、リビアのカダフィ大佐は、未だに砂漠でテント生活をして
いるらしいね」「ちゅーことは、フィトンチッドの精神安定作用は
未解明なんだ」
パパ 「多くの日本人は、温帯モンスーンの照葉樹林帯で生活を営んで来た
からねぇ。だから、森の中で気持ちが落着くのさ」
「森が良いか砂漠が良いかは、多分に文明的要素が強いと思うなぁ」
ピー 「砂漠にフィトンチッドは無いもんね。健康とは別問題かぁ?」
パパ 「もっと面白いのは、ネオン街で生れ育った人には森を好む人が
少ない」
ピー 「はは、極めつけだな。ネオンが気持ちを落着かせるんだ」
「ところでね、時々人間が、犬畜生と言うけど何故だろう?」
パパ 「犬畜生とは、仏教にある六道の中の一つを指すんだよん」
ピー 「六道って?」
パパ 「これは、長~くなるから次回に話そう」
ピー 「とにかく先ず森へ出掛けて見よう」
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