「東北地方太平洋沖地震で被災された方々に、
心よりお見舞いを申し上げます。」
ピー 「正月以来の会話だね」
パパ 「んだ。中国の赤色革命の考察をするつもりだったが、大震災で
それどころじゃない」
ピー 「被災した人達の心境を思うとねぇ」
パパ 「こういう時は、心の癒しが必要だから、せめて音楽でケアをと
考えている」
ピー 「すると、パッと明るく陽気に騒げる音楽が良い訳だね」
パパ 「以前、会社の健康管理室の先生が、先ずは静かな音楽から聴いて
いかないと逆効果だと言っていたね」
ピー 「ほう、次第に心をほぐしていかないと、いきなり喧しい音楽では
拒否反応が出るんだ」
パパ 「では、武満徹の弦楽のためのレクイエムから聴いてみよう」
「これは現代音楽だから馴れない人にはどうかなぁ?」
ピー 「不協和音の連続じゃないだろうね?」
パパ 「そうじゃないよ。作風は、悲劇の後の静寂という印象だねぇ」
「ストラヴィンスキーがこの曲を聴いて、武満徹を見出したんだよん」
「彼がこの曲を聴かなければ、武満徹はそんなに評価されなかった
ろうな」「いつか武満徹の考察をやろうぜ」
http://www.youtube.com/watch?v=uHfa1uCAmAA&feature=related
ピー 「まさにレクイエムの作風だね」
パパ 「武満は、この曲をある人の追悼のために作ったらしい」
「続いてショパンのワルツ第7番とリストの愛の夢」
「特にワルツ第7番は、1972年のNHKドラマ’国境のない伝記
クーデンホーフ家の人々’の主題曲に使われ、実に印象深かった」
「へへ、実はこのときのピアニストは、何と吉永小百合じゃった」
http://www.youtube.com/watch?v=-2nnzIvOD3Y&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=7OfHoXJh9wg&feature=related
ピー 「このような曲を聴きながら、癒しへの下地を醸成していくのか~」
パパ 「次の段階として、すこ~し上昇志向の曲を聴いてみよう」
ピー 「いやに早いね」
パパ 「オスカー・ピーターソン、ステファン・グラッペリ、ジョー・パスの
共演でヌアージュってぇ曲だ」
http://www.youtube.com/watch?v=JtjoQm4ncoc&feature=related
ピー 「ヌアージュ(NUAGES)とは、おフランス語で雲だったね」
パパ 「ステファン・グラッペリのビオロン演奏は、フランス人らしく
哀愁を帯びたシャンソンの趣きがある」
ピー 「国民性が出ているのか知らん」
パパ 「次は、ジャズ・ヴァイオリニストの寺井尚子だよん。曲はスペイン」
「共演のウェイウェイ・ウーが、甘く切ない見事な二胡を聴かせて
くれる。それが次第に情熱へと変わっていくのが聴きどころだ」
http://www.youtube.com/watch?v=Cck6Xv4z0OE
ピー 「ほっほう、気分が次第に高揚してきたね」
パパ 「演奏後半、共演者のグルーヴィさがとてもいい」
ピー 「グルーヴィって?」
パパ 「う~ん、音楽におけるノリというかぁ、高揚感だね」
「ジャズでgroovyという曲もあるよ」
「実は、お次も寺井尚子なんだ。曲も同じスペイン」
ピー 「うん?そりゃーまたどうしてさ?」
パパ 「ま、寺井尚子のバイオリンよりも、ベースのイカした音に魅かれた
というか」「この曲のベースを初めて聴いたのは、東京に居た時
なんだ」「中盤からベース・ソロが始まるよ」
http://www.youtube.com/watch?v=yyFi4NOEi38&feature=related
ピー 「ほう、ベースがベンベンいっちょるな~」
パパ 「ほんじゃ、喧しいロックンロールといこう」
「ロックンロール・ギターの大御所アルバート・リーだよん」
http://www.youtube.com/watch?v=YK8estjfQV0&NR=1
ピー 「喧しいの~。この曲を聴くには、まだまだ時期早尚の気がする」
パパ 「この演奏は、ヒルビリーやブギの感じがするからロカビリーに思え
るが、ヒーカップ唱法やマンブリング唱法を用いていないから、
これはロックンロールだ」
ピー 「色んな音楽をよくま~並べるねぇ」
パパ 「好きじゃけんね」「ポップ・ミュージックに飽きたところで、
ベートーヴェンのピアノソナタ第7番を聴こう」
ピー 「おぉ、再びクラシックだ。それも古典ね」
パパ 「これは珍しく第4楽章まであるから、ピアノソナタにしては壮大だよ」
http://www.youtube.com/watch?v=CFamUNlx9Zw&feature=fvwrel http://www.youtube.com/watch?v=4qnrDk6h5Bk&feature=fvwrel http://www.youtube.com/watch?v=bxCIjCFkde8&feature=fvwrel
ピー 「喧しい音楽の後で聴くとホッとするね」
パパ 「この後ベートーヴェンは、ハイリゲンシュタットの遺書を書くことに
よって逆境から立ち直り、次々と傑作の森を生み出すことになる」
ピー 「被災した人々も早く立ち直ってくれるといいね」
0 件のコメント:
コメントを投稿