2010年12月17日金曜日
ピートとパパの会話(その118 政権の方向性)
パパ 「今回の税制改正大綱で政権の方向性が見えたね~」
ピー 「どういうこと?」
パパ 「先ず、法人税の5%引き下げ」「これは、役員報酬と内部留保に
回るだけで、雇用増に繋がるとは思えない」
ピー 「どうして雇用増に繋がらないの?」
パパ 「雇用増は、マクロ経済によって決定される」「つまり経済が浮揚
しないと駄目なんだ」「法人税の減税は、単なる人気取りだね」
「それと、日本企業で黒字なのは3割にすぎない」
ピー 「たった3割? んじゃ、残り7割りの企業は赤字経営ちゅー訳?」
パパ 「んだよ。法人税を支払う企業は3割しかおらん」
「7割の企業は、減税の恩恵に与れないちゅーことだわさ」
ピー 「赤字企業は、税金を納めなくていいんだね」
「ほななんで法人税減税をするの? あまり意味ないじゃん」
パパ 「これには少しカラクリがあって、同時に欠損金繰越制度を見直す」
「これは、黒字経営でも前年が赤字なら、その分を相殺して赤字に
見せかけられる制度だが、それを80%まで縮減する案だ」
ピー 「というと、うまく赤字を繰返していけば、ずっと法人税を払わなくて
もエエということ?」
パパ 「ま、そういうこと。だから赤字企業が7割にも達する」
「今回、そういう不明朗会計企業を同時に炙り出そうという訳だ」
「銀行の不良債権処理が大変になってくるぞえ~」
「だけど、日本の法人税の高さは先進国一だかんね」
ピー 「それが、効果薄の5%法人税減税案か」
パパ 「実は、他にも隠された思惑があるんだが~・・・後で話そう」
ピー 「で、法人税減税の穴埋めはどうなっちょるのよ?」
パパ 「当然個人への増税で賄う」
ピー 「なぬ! 個人から金を巻き上げて企業にばら撒くのん?」
パパ 「計算上はね。他に何処から税金を巻き上げるのよ?」
「個人の金しかないのとちゃう」
ピー 「酷いのう~」「国民が思っている民主党のイメージとちゃうじゃん」
パパ 「いやいや、それが民主党の本質なんじゃよ。それも後で話そう」
ピー 「いやに後の話が多いね」
パパ 「今回の税制改正で最も酷いのが相続税だなぁ」
ピー 「どういうことなんかな?」
パパ 「控除額が下がるから、都市部に住んでいる殆どの庶民に影響が
出る」
ピー 「庶民は、都市部から追い出されるちゅーこと?」
パパ 「んだ、都市部で代々居住して行くのは到底無理になる」
「こういうことが、都市部居住の極普通のサラリーマンにも襲い
掛かってくるのだからねぇ」
ピー 「消費税の方がマシか?」
パパ 「民主党は、消費税は票が入らないから駄目だと勝手に思っちょる」
「だから、国民の僅かな財産にも手をつけねばならなくなる」
「権利意識の明確な国では暴動が起きるよ」
ピー 「自民党や他の野党は反対しないの?」
パパ 「反対するなら、税制改正大綱が出る前に、我々ならこうするという案
を先に出して民主党を牽制しておかねば駄目だよ」
ピー 「野党も変だなぁ」
パパ 「さて、問題は後の話だ」
ピー 「おー、それそれ」
パパ 「民主党は、今回の税制改正を格差是正と雇用のためと言っている
が、 人気取りの単なる方便に過ぎないのと、その政治的方向性に
危険を感じる」
ピー 「方便ねぇ。増税根拠が不明なんだ」
パパ 「雇用は先程話したとおり、経済全体が良くならないと改善しない」
「これをたった5%の法人税減税で行うとは、一体どういう計算なの
かね」 「素人の思いつきだな」
ピー 「ほう、すると中国並みに25%まで下げないとあかんちゅーことだな」
パパ 「確かに鍵は、中国の低賃金労働の輸出なんだが、これに対抗する
には 技術立国で行くしかない」
ピー 「スパコンが2位では駄目なんですか?なんちゅーことを言っている
ようでは無理かな」
パパ 「経済が理解でけん議員は、即刻辞めてもらいたい」
「それと格差是正だが、一生懸命働いて所得税を払っている人の金を
分捕って是正に充てる方向は、国の社会主義化だねぇ」
「これは、毛沢東がやった共産化政策に等しい」
ピー 「それは~、チト誇張意見じゃないの~」
パパ 「本来、消費税を格差是正や社会保障に当てるのが一番公平だし、
税額面からも効果が期待できるよ」
ピー 「公平?」
パパ 「消費する人すべてが支払う税金だからさ」
ピー 「でも、税負担が重くなる人も出て来ない?」
パパ 「そういう人には、消費税を原資にして社会保障を手厚くすればいい」
「それが先進国の社会保障政策だよ。北欧各国を見てみなはれ」
「民主党のやり方では、日本の中流がいなくなる」
ピー 「中流? いなくなる?」
パパ 「日本の中流とは、大雑把に言えば大多数の国民だよ」
「そういう人達が、国内の消費経済を牽引している」
「その国民から所得税やら相続税とやらで、金を巻き上げると
どうなるかだ」
ピー 「皆が貧乏になって消費が落ち込むということ?」
パパ 「そうだよん。財源の裏づけがない社会保障は安心できないから、
どうしても消費を抑えて貯蓄に回す」「その証拠にバブル期は、
所得が上がっていくからこそ、安心して消費ができたじゃないか~」
ピー 「消費者心理性向かぁ」
パパ 「企業もそれと同じで、先行き不透明だから内部留保に走る」
「マクロ経済をしっかりやりなさいよと、いくら言っても駄目だねぇ、
この内部分裂支離滅裂国民遊離我田引水政局政権は~」
「民主党政策の行き着く先は、どうなると思う?」
ピー 「解らん」
パパ 「日本が中国化する」
ピー 「え~? 余計に解らん」
パパ 「中国が法人税を低く抑えているのは、輸出企業優遇の国策だ」
「それで外貨を稼ぎ、更に海外の投資を引き寄せる」
ピー 「ほと、その分一般国民に税負担がのしかかるということか」
パパ 「中国の場合は、社会保障に金を回さないんだ」
「相対的に重税になっているという訳さ」
ピー 「だから、金持ちと貧乏人しかいない国になるのか~」
パパ 「そう。民主党の税制改正大綱と同じだ」
「国民の皆さんは、まだそのことに気付いていない」
ピー 「はは~ん、仙石イエスが中国びいきなのは、それでか~」
パパ 「そこが、この政権のミソだな」
「但し、この政権は、自民党のようにそう単純ではない」
「社会主義と国家資本主義的な側面を併せ持つ」
ピー 「ん??」
パパ 「中国を見習っちょるということさ」
「中国は、国家資本主義で経済を躍進させ、且つそのために民衆を
抑圧し、低賃金労働を強いている」
「民主党の企業優遇策と国民増税は、中国の国家資本主義をお手本
にしていると勘ぐれる」
ピー 「本当かな~」「もし自民党がこれをやったら?」
パパ 「単に一過性の資本主義経済のやり方だと理解し得る」
「何故なら、党内に社会主義思想に傾注した人がいないからね」
ピー 「ほう、そう簡単に言い切れるかなぁ」
パパ 「これは、仙石イエスの戦略だなぁ」
「イラ菅に、経済の行く末まで考える能力があるとは思えない」
ピー 「どうして仙石イエスなの?」
パパ 「それは、彼の経歴による要素からだね」「根本的に社会主義の
呪縛から抜け出せていない。この世代は大なり小なりそうだ」
「頭で考えた科学的社会主義に対する一種の憧れだな~」
ピー 「だから、中国を変な敬語で表現したり、日本を属国表現したり
するのかぁ」「でも企業が強くなるのもいいじゃんか」
パパ 「何度も言うように、その穴埋めを国民に強いちょる」
「それと、仙石イエスが自由を弾圧するような言動をしているのが
気になる」「そこが問題なのさ」
ピー 「あ~、それも中国的だね」
パパ 「解ったかい?。これが、この政権の方向性なんだよん」
「民主党政権が続く限り、日本の体制は中国のように社会主義化
して行き、経済は国家資本主義化していく」
「この国家資本主義は、やがて中国の確信的利益と全面対峙する
こと になり兼ねない」
ピー 「うん? 民主党や仙石イエス達は、中国びいきじゃないの?」
パパ 「ふふ、そのことは、次回にでも中国を考察する中で話していこう」
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